「常陸大宮市史編さんだより」

常陸大宮市史編さん事業の本格始動に伴い、平成28年9月発行の「広報常陸大宮」から、市史編さんだよりの連載をスタートしました。

 

○常陸大宮市史編さんだよりvol.54「常陸大宮市と獅子舞」

民俗部会専門調査員(川村学園女子大学文学部講師) 伊藤 純

「佐竹野口村青木角助」

 東日本に広く伝わる風流(ふりゅう)の獅子舞(茨城県内では「ささら」と呼ばれることが多い)では、秘伝の巻物を有している場合があります。栃木県北部から福島県会津地方の獅子舞には、同種の巻物が多く伝えられており、会津若松市高野町木流に伝わる巻物には「佐竹野口村青木角助」という名前が確認できます。「佐竹野口村」は、現在の御前山野口地区で、この記述に従えば野口村の青木角助という人物が獅子舞の祖ということになります。

秘伝の巻物の不思議

 巻物のなかには難解な由来や歌が書かれています。

 例えば、「六字の歌」は六首で構成され、第一首目に「〽まきあとを なけく計りの なみたこそ なかれの末の なかきたきつせ」と書かれています。これだけ見るとなぜ「六字の歌」とされるのか、よくわからないですが、句頭だけをみていくと「南無阿弥陀仏」になっていることに気が付きます。「歌」ですが、見ることが前提で作られていることがわかります。しかし、巻物の多くは「開いたら目が潰れる」と言われ、めったに開封してはいけないとされています。見ないと仕掛けがわからないのに、見てはいけない。巻物を書き伝えた人物は神仏に詳しいユニークな人物であったかもしれません。

最古の獅子頭!?

 茨城県有形民俗文化財に指定されている「ささら獅子頭 三点」(常陸大宮市歴史民俗資料館寄託)は、3点のうち2点に永正14年(1517)の墨書銘があります。現在、風流の獅子舞の最古の獅子頭とされています。頭にかぶるには少し小さく、横木を握り、火伏せや疫病除けとして持ち歩いたものと思われます。

 現在、常陸大宮市には獅子舞の伝承はありませんが、このように獅子舞の歴史を解き明かす重要な地域だと注目されています。なぜ佐竹野口村が発祥地とされ、古い獅子頭が残るのか、その歴史文化の背景についても考えていきたいです。

 

PDF版はこちらから→常陸大宮市史編さんだよりvol.54 [PDF形式/1.66MB]

 

関連ファイルダウンロード

Get Adobe Reader

PDFファイルをご覧いただくにはAdobe Readerが必要です。
お持ちでない方は、左のボタンをクリックしてAdobe Readerをダウンロード(無料)してください。

問い合わせ先

このページに関するお問い合わせは文化スポーツ課です。

本庁3階 〒319-2292 常陸大宮市中富町3135-6

電話番号:0295-52-1111

メールでのお問い合わせはこちら

アンケート

常陸大宮市ホームページをより良いサイトにするために、皆さまのご意見・ご感想をお聞かせください。
なお、この欄からのご意見・ご感想には返信できませんのでご了承ください。

Q.このページはお役に立ちましたか?
スマートフォン用ページで見る