○常陸大宮市暴力団排除条例

平成24年9月28日

条例第17号

(目的)

第1条 この条例は,暴力団が市民等の生活及び事業活動に不当な影響を与えている現状に鑑み,常陸大宮市(以下「市」という。)の暴力団の排除に関する基本理念を定め,並びに市の責務及び市民等の役割を明らかにするとともに,暴力団の排除に関する基本的な施策を定めることにより,暴力団の排除を推進し,もって市民等の安全で平穏な生活の確保と社会経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。

(1) 暴力団 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号。以下「法」という。)第2条第2号に規定する暴力団をいう。

(2) 暴力団員 法第2条第6号に規定する暴力団員をいう。

(3) 暴力団員等 暴力団員及び暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者をいう。

(4) 市民等 市内に居住,勤務,在学又は滞在する者,市内に存する土地又は建物の所有者又は管理者及び市内において事業活動を行う者をいう。

(基本理念)

第3条 暴力団の排除は,暴力団が市民等の生活及び事業活動に不当な影響を及ぼす存在であることを認識した上で,暴力団を恐れないこと,暴力団に協力しないこと及び暴力団を利用しないことを基本として,市,市民等,関係機関の相互の連携及び協力の下に推進されなければならない。

(市の責務)

第4条 市は,前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり,市民等,茨城県,警察署,公益財団法人茨城県暴力追放推進センターその他関係機関と相互に連携又は協力し,暴力団の排除に関する施策を推進するものとする。

2 市は,暴力団の排除に資すると認められる情報を得たときは,茨城県,警察署その他関係機関に対し,当該情報を提供するものとする。

(市民等の役割)

第5条 市民等は,基本理念にのっとり,市が実施する暴力団の排除に関する施策に協力するよう努めるものとする。

2 市民等は,基本理念にのっとり,暴力団員等による不当な要求等に応じないように努めるとともに,暴力団の排除に資すると認められる情報を得たときは,市及び警察署に対し,当該情報を提供するよう努めるものとする。

(職員等への不当要求に対する措置)

第6条 市は,職員が暴力団員等による不当な要求等に適切に対応するために必要な方針の策定,体制の整備その他必要な措置を講ずるものとする。

2 市は,指定管理者(地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に規定する指定管理者であって市が指定したものをいう。)が行う公の施設の管理業務において,暴力団員等による不当な要求等に対し,適切に対応するために必要な方針の策定,体制の整備その他必要な措置を講ずるものとする。

(公共工事等に係る措置)

第7条 市は,公共工事その他の市の事務又は事業の執行により,暴力団の活動を助長し,又は暴力団の運営に資することのないよう,暴力団及び暴力団員等がその経営に関与している事業者(その役員(取締役,執行役又はこれらに準ずる者をいう。)に暴力団員等に該当する者があるもの及び暴力団員等がその事業活動(その準備行為を含む。)に支配的な影響力を有するものをいう。)に対し,市が実施する入札への参加禁止その他必要な措置を講ずるものとする。

2 市と市の事務又は事業に係る契約を締結した事業者(以下「契約締結事業者」という。)は,暴力団員等に当該契約の履行に関する業務を行わせてはならない。

3 契約締結事業者は,当該契約に関する業務に対し,暴力団員等から不当な要求等を受けたときは,直ちにその旨を市に通報するものとする。

(青少年に対する教育等)

第8条 市は,その設置する中学校(学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する中学校をいう。)において,生徒が暴力団の排除の重要性を認識し,暴力団に加入又は関与せず,かつ,暴力団員等による犯罪の被害を受けないようにするための教育又は指導が必要に応じて行われるよう適切な措置を講ずるものとする。

2 市は,青少年の育成に携わる者が,青少年に対し暴力団の排除の重要性を認識し,青少年の暴力団への加入又は関与することを防止し,かつ,暴力団員等による犯罪の被害を受けないための指導,助言その他適切な措置を講ずることができるよう,情報の提供その他必要な支援又は協力を行うものとする。

(行事からの暴力団の排除)

第9条 公共の場所において不特定又は多数の者が一時的に集合するような行事を主催する者又はその運営に携わる者(以下この条において「行事主催者等」という。)は,次に掲げる行為をしてはならない。

(1) 当該行事に関し,暴力団を利用すること。

(2) 当該行事の運営に関与しようとする者が暴力団員等であることを知りながら,これを関与させること。

(3) 当該行事において,露店を出店しようとする者が暴力団員等であることを知りながら,これに露店を出店させること。

2 行事主催者等は,当該行事からの暴力団の排除のために必要な措置を講じなければならない。

3 市は,警察署その他関係機関と連携し,行事主催者等において前項の措置が講じられるよう,当該行事主催者等に対し,情報の提供その他必要な支援を行うものとする。

(市民等に対する支援)

第10条 市は,市民等が暴力団の排除に積極的な役割を果たすことができるよう,情報の提供その他必要な支援を行うものとする。

2 市は,市民等が安心して暴力団の排除のための活動に取り組むことができるよう,茨城県,警察署その他関係機関と連携及び協力し,その安全の確保に配慮するものとする。

(暴力団の威力利用の禁止)

第11条 市民等は,債権の回収,紛争の解決等に関し,暴力団員等を利用すること,自己が暴力団と関係があることを認識させて相手方を威圧すること等,暴力団の威力を利用してはならない。

(利益供与の禁止)

第12条 市民等は,暴力団の威力を利用し,又は暴力団の活動若しくは運営に協力する目的で,暴力団員等又は暴力団員等が指定した者に対し,金品その他の財産上の利益の供与をしてはならない。

(広報及び啓発)

第13条 市は,市民等の暴力団の排除に関する理解を深めるため,広報及び啓発を行うものとする。

(委任)

第14条 この条例に定めるもののほか,この条例の施行に関し必要な事項は,市長が別に定める。

この条例は,平成24年10月1日から施行する。

常陸大宮市暴力団排除条例

平成24年9月28日 条例第17号

(平成24年10月1日施行)