○常陸大宮市の出資法人への関わり方の基本的事項を定める条例

令和元年9月30日

条例第27号

(目的)

第1条 この条例は,市の多様な行政目的を達成する上で出資法人が重要な役割を果たしていることに鑑み,市の出資法人への関わり方に関する基本的な事項を定めることにより,市が出資法人を通じて実現しようとする行政目的の効果的かつ効率的な達成を図り,もって地域の振興及び市民生活の向上に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において「出資法人」とは,市が資本金,基本金その他これらに準ずるもの(以下「資本金等」という。)を出資又は出えん(以下「出資等」という。)している法人であって,次の各号のいずれかに該当する法人をいう。

(1) 市の出資等の割合が2分の1以上のもの

(2) 市の出資等の割合が4分の1以上2分の1未満のもののうち,規則で定めるもの

2 この条例において「公的支援」とは,市が出資法人に対して行う支援のうち,次に掲げるものをいう。

(1) 資本金等を出資等すること。

(2) 資金を貸し付けること。

(3) 補助金(経営改善を目的とするものに限る。)を交付すること。

(4) 貸付金の返済を猶予し,返済計画を変更すること。

(5) 適正な対価なく財産を新たに貸し付け,又は譲渡すること。

(6) 損失補償契約その他これに準ずる契約を締結すること。

3 この条例において「経営評価」とは,出資法人の設立目的を踏まえ,事業が効果的かつ効率的に実施されているかどうかについて,当該出資法人自らが事業全体を分析し,総合的に評価を行うことをいう。

(自主的運営等への配慮)

第3条 市長は,この条例の適用に当たっては,出資法人の自主的かつ自律的な運営及び出資者(当該出資法人に資本金等を出資等しているもので,市以外のものをいう。)の利益を損なわないよう十分配慮するものとする。

(財政状況の公表)

第4条 出資法人は,毎事業年度,次に掲げる書類を作成し,市長に提出しなければならない。

(1) 年度別事業計画書

(2) 年度別決算報告書

(3) その他市長が必要と認める書類

2 市長は,前項の書類が提出されたときは,次の議会にこれを提出するとともに,公表しなければならない。

(経営評価の実施等)

第5条 市長は,出資法人に対し,毎事業年度終了後に当該年度の経営評価の報告を求めるものとする。

2 市長は,前項の報告について審査を行い,当該出資法人の経営状況,事業の実施内容その他必要な事項について評価するものとする。

3 市長は,前項の規定による評価を行うときは,学識経験を有する者等から意見を聴くことができる。

4 市長は,第2項の規定により評価した事項のうち,改善を要すると認めた事項について,当該出資法人に対して助言又は指導を行うとともに,必要な措置を講じるよう求めるものとする。

5 市長は,第2項の規定による評価の内容及び第4項の規定による助言又は指導及び措置の内容について,議会に報告するものとする。

(公的支援の協議)

第6条 市長は,出資法人から公的支援の要請を受けたときは,当該出資法人に対し資料等の提出を求め,公的支援の必要性及びその内容を協議するものとする。

2 市長は,前項の規定による協議を行ったときは,その内容を議会に報告するものとする。

(議会の措置等)

第7条 議会は,第4条第2項の規定により提出された書類の内容並びに第5条第5項及び前条第2項の規定により報告を受けた事項に関し必要があると認めたときは,市長に対し意見を述べることができる。

2 市長は,前項の意見を尊重し,その権限の範囲内において,出資法人に対し必要な措置を講じるものとする。

(委任)

第8条 この条例に定めるもののほか,この条例の施行に関し必要な事項は,規則で定める。

(施行期日等)

1 この条例は,公布の日から施行する。ただし,第4条及び第5条の規定は,この条例の施行の日以後に事業年度が終了する出資法人の当該事業年度から適用する。

(検討)

2 この条例の施行後3年を経過した場合において,この条例の施行状況を勘案し,必要があると認めるときは,この条例の規定について検討を加え,所要の措置を講ずるものとする。

常陸大宮市の出資法人への関わり方の基本的事項を定める条例

令和元年9月30日 条例第27号

(令和元年9月30日施行)