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移住者インタビュー

 

目次

 

 

常陸大宮市PR動画~移住者インタビュー~

 

 

【移住者の声】そば家 麦藁
「挑戦と恩返し、それがここにいる理由。」

そば家 麦藁 前田さん一家

「常陸大宮市は本当に良いところだと思います」と何度も語るのは、「そば家 麦藁」の店主・前田章裕(まえだあきひろ)さん。
ひたちなか市出身の前田さんが、常陸大宮市でお店を構え、一家で移住した経緯、お店にかける想いなど、さまざまなお話を伺いました。

 

常陸大宮市で挑戦する!決意を胸に開業へ

そば家 麦藁 4

▲ 「常陸大宮市が良いんです。」と何度も語る前田さん

 

――ひたちなか市出身とお伺いしました。常陸大宮市で「そば家 麦藁」を開業した経緯を教えてください。

ひたちなか市で父がそば屋を経営していました。昔から父の手伝いをしていて、身近にそばがある、そんな環境で育ちました。気付いたときには自分のお店を持ちたい、独立できたらという想いを抱くようになりました。

 

――そうだったのですね。独立したいという気持ちの中で、開業する場所は最初から決めていたのですか。

決めてはいなかったです。独立する場所を探す中で、常陸大宮市とつくば市に出会いました。最初は、ちょうどいいと思う場所がつくば市で見つかったのですが、さまざまな理由が重なり、直前でダメになりました。
でも今思えば、常陸秋そばといえば県北ですよね。こちらのそばは、やはり他の地域とは驚くほど違うんです。常陸秋そばの地で、どこまで自分のそばでチャレンジできるか、試してみたい気持ちもありました。
常陸大宮市に出会ったのも偶然ですが、自分には、山方出身の友達もいます。昔は、友達に対して、山ばかりのこの場所を少し馬鹿にするような発言もしていました。今では謝りたいほど、この場所を気に入っています。大自然が広がっていて、野菜も美味しい、こんな良いところで生まれ育って、羨ましくも思っています。
最初は実家のひたちなか市からお店まで通っていましたが、住みたい気持ちも強くなり、開業後、しばらくして、移住しました。

 

――常陸大宮市の環境に惹かれたのですね。

そうですね。でもそれ以上に、周りの人が温かいと感じています。特に台風19号の時はお店が浸水する被害に合いました。特にこの一帯は被害がひどかったんです。夜中の日付が変わる前には道路も冠水で全く通れない状態でした。
近所の方々も被災して大変だったはずなのに、「大丈夫か」と手伝いに来てくれたんです。早く泥水を外へ出さないと大変だと。涙が出るくらい嬉しかったのを今でも覚えています。
地域の方々の温かさを肌で感じて、自分たちも何か恩返しがしたいと思いました。
自分にできる恩返しって何だろうと考えたときに、やはりここで美味しいそばを提供し続けることだと思ったんです。

 

常陸秋そばの新しいカタチ、前田さん流のそばを考え続けて

そば家 麦藁 2

▲ おすすめは「天ざるそば」

 

――素敵なエピソードですね。きっと前田さんご家族の人柄だと思います。美味しいそばの提供ということで、今後新しく考えていることはありますか。

今はまだ実現できていませんが天気や気温によって、そばの細さや太さを調整したいです。温かいそばの注文が多く出そうな日は、太いそばを準備したり、冷たいそばの注文が多く出そうな日は細いそばを準備したり。理想は、太いそばと細いそばを両方準備しておいて、お客さんにどちらが良いですかと聞いて提供できたら、さらに良いなと思っています。
そのほか最近考えているのは、ざるそばのつゆの開発です。
ちょうどスタッフとも話をしたばかりなのですが、おしゃれなスパイスの効いたさっぱりとしたつゆを提供したいと思っています。
夏に向けて納豆、山芋、おくらなどのネバネバした食材を使用したメニューも開発したいです。

 

――なるほど。前田さんの作るそばは、すでにファンも多いと思いますが、常に新しい形でのそばの提供を考えていらっしゃるのですね。

ありがとうございます。
後は、ちょうどそば打ちのできる部屋をリフォームしているところです。リフォームが終わったら、そば打ち体験やそば打ち教室を開きたいと思っています。
そのほか、さきほど少しお話をさせていただいたそばの太さも、人によって好みがあると思います。細いそばが好きな人がいれば、太いそばが好きな人もいる。予約制ですが、そういう希望を直接聞いて、それに合わせてそばを作って提供しても面白いと思います。更にネット販売できたら良いですね。

 

そばから野菜まで、自家栽培で提供するそば屋を目指したい

そば家 麦藁 3

▲ 古民家風の店内の様子

 

――希望してそばを注文できたら嬉しいですね!お話を聞き、前田さんはさまざまなことに挑戦する方だと思いました。今後、そば屋として目指したい方向性はありますか。

ありがとうございます。興味を持ったらどんなことにも関心をもって極めていきたいタイプなんだと思います。
有難いことに皆さんが美味しいと言ってくれますが、まだまだ勉強が足りないと思っています。そば屋だからといって、そばだけではないです。そばと合わせて提供する野菜も、いずれは全て自分の畑で作ったものを提供したいと思い、最近は畑を借りて家庭菜園を始めました。
そばも自分で挽いて出すといったように、全て一貫して提供する、そんなそば屋を目指したいです。
そのほか、弟子もいるので、いずれは常陸大宮市で2号店も出していきたいです。

 

――最後に、開業後しばらくして常陸大宮市へ移住されたかと思いますが、常陸大宮市での暮らしについて教えてください。

そば屋を開業する上でも常陸大宮市はすごく良い環境でした。2022年1月には、自分にそっくりな子どもも生まれました。子育てもあるので日々大変ですが、地域の方々にも助けていただきながら、恵まれた環境で好きなそばの提供、子育てができること、とても幸せだと思います。これからも自分のそばで、お世話になっている方や地域の皆さんを元気にしていけたらと思います。

 

そば家 麦藁・前田章裕さんへのインタビューを終えて

そば家 麦藁 1

▲ 2022年5月31日(火)インタビューを実施。麦藁Tシャツを着た前田さんご家族と一緒に。

 

前田さんへのインタビューで思ったことは、常陸大宮市でそば屋を開業し移住したのはきっと必然だったんだろうということ。さまざまな偶然が重なったものの、気に入ったまちで、更に常陸秋そばの産地で、好きなそばを作り続けることは、なかなか簡単にできることではないと思いました。また前田さんご家族の人柄も、地域の方々に愛される理由の一つなのだと思います。これからも前田さんらしいそば、前田さんが美味しいと感じるそばを提供し続けていってほしいと思います。この場をお借りして、この度はお忙しいところ、インタビューを引き受けてくださりありがとうございました。

 

取材・文 常陸大宮市地域おこし協力隊 谷部 文香

 


「そば家 麦藁」店舗情報



そば家 麦藁 5

住所:茨城県常陸大宮市山方965-1
電話番号:0295-51-3109
営業時間:11:00~14:30頃、17:00~21:00
(そばなくなり次第終了)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日火曜日)
ホームページFacebookX(旧Twitter)Instagram
※2022年7月現在の情報です。

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【移住者の声】ナリ夢工房
「夫の生家に家族で移住。長年の夢、ついに叶える。」

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「皆さんのおかげで」と何度も語るのは、店主・江原真弓(えはらまゆみ)さん。
「定年したらカフェを経営する」という夢を夫・和徳さんの地元・常陸大宮市で叶えました。夫婦の夢をサポートするのは、長女・成田明香里(なりたあかり)さんと長男・弘希(ひろき)さん。
今回は、カフェ開業までの経緯やオープンしてからの出来事、今後の夢などさまざまなお話を伺いました。

 

結婚当初からの夢だったカフェ経営への道のり

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▲ カフェ経営は夫婦の昔からの夢だったと語る真弓さん

 

――行方市から常陸大宮市へ移住したと伺いました。きっかけは何だったのでしょうか。

真弓さん:
常陸大宮市は夫の地元です。私は一人娘で、自分の両親が亡くなるまで、夫は嫌な顔一つせず、最後まで世話をして、一緒に暮らしてくれました。

夫への恩返しのつもりで、いつかは夫の地元である常陸大宮市へ戻ろうと決めていました。

 

――そうなのですね。常陸大宮市への移住と合わせて、カフェの経営も予定していたのですか。

真弓さん:
結婚当初から定年したら2人でカフェをやろうと話をしていました。2人でのんびりとやる予定でしたが娘が一緒にやりたいと言い、私たちの夢も大きくなりました。さまざまなタイミングが重なったのだと思います。

 

――夫婦の夢が家族の夢になったのですね。定年してからカフェをオープンするまで大変でしたか。

真弓さん:
夫の定年後に移住のタイミングを探っているうちに、家族が病気になったり、新型コロナウイルス感染症が流行したりして、なかなか機会が見つかりませんでした。
さまざまなことが落ち着いて、やっと常陸大宮市の創業支援セミナーを受けようと思った時、デザイン系の仕事をしていた娘が「一緒にやりたい」と言って、調理師免許も取得。一緒に創業支援セミナーを受講しました。

※創業支援セミナー/常陸大宮市商工会で、創業・第二創業を目指す方を対象に、セミナーを開催。創業の心構えや、経営に必要な基礎知識習得を図り、創業を成功させるためのポイントを学ぶことができる。

明香里さん:
ケーキ作りが楽しいです。常陸大宮市で創業支援セミナーを受講する前にすでに行方市の通販サイトでケーキを販売させていただいていました。

真弓さん:
昔、教員として働いていたのですが、親の介護のため早期退職。介護が落ち着いてから、行方市役所で、教育委員会や福祉事務所の相談業務の仕事をしていました。その時の同僚から娘に「行方市をPRするために、お芋を加工したお菓子を作ってくれないか」とお話をいただきました。
相談を受けたときにはすでに常陸大宮市へ移住を決めていましたが、行方市の方はそれも承知の上で頼んでくれました。「なめがたマルシェ」で、お仕事をさせていただいたことは娘にとっても、私にとってもとても勉強になりました。

 

「おかげさま」周りの方々に恵まれて

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▲ デザイン系の仕事をしていた明香里さんがセレクトした椅子やテーブル、店内の飾り

 

――行方市の方々からの理解もあったのですね。そのような中で常陸大宮市の創業支援セミナーを受講されたと思いますが、受講してみてどうでしたか。

真弓さん:
バックアップ体制がすごく良かったです。金融公庫の担当の方も企画書を何度も厳しい視点で見てくれたんです。「江原さん、誰も通らないようなところでお店を開いて、採算とれるんですか」なんて。ですが、とても参考になるご意見をたくさんいただきました。
それでもここで開業することを決めていたので、何度も企画書を提出しました。担当の方が「応援するから」と言ってくれた時は、本当に嬉しかったです。
そんな担当の方に出会えたのも創業支援セミナーのおかげです。
偶然にもそのタイミングで、市役所の商工観光課の方から「人材育成講座のいばらきアグリCoラボを受けませんか」と誘っていただきました。

※いばらきアグリCoラボ/県が主催する、農業に観光などの視点を取り入れ、中山間地域の活性化に向けた「人づくり」と「事業づくり」を支援する講座のこと

 

――良いタイミングでしたね!

真弓さん:
突然で驚きましたが、これも何かの縁だと思って娘と2人で受講することに決めました。そこで同じ常陸大宮市で頑張る方にも出会えましたし、指導してくださったJTBやアグリの方々もたくさんアドバイスしてくれました。
最近、その時の担当だった方がお店にも来てくださいました。
お店の建築をしてくれたのも私たち夫婦の教え子ですし、内装も私の幼馴染が勤務する家具屋さん。庭も20年以上ガーデニングを趣味にする私の幼馴染がここまで通って作ってくれました。
本当に全てが申し訳ないくらい、私たちが頑張ったというより周りの方々に助けてもらってここまで来られたんです。

 

――江原さんご家族の人柄だと思います。

真弓さん:
ありがとうございます。本当にさまざまな出会いが私たちを助けてくれたと思います。だからまた私たちもこのお店をきっかけに、新しい出会いが生まれたり、来てくださった方がほっとしてくれたら嬉しいと思っています。
石黒たまご園さん、木村製菓さんには良い食材を提供していただいていますし、舟納豆やそばいちの方々が来店して激励してくださったりします。嬉しいですね。

明香里さん:
皆さんが温かく迎え入れてくれてくれたことが本当に嬉しかったです。オープンしたばかりですが、まちづくりに力を入れている方々に声をかけていただき、マルシェなどにも出店しています。ありがたいことに忙しくさせてもらっています。

 

新しい出会いと懐かしの再会。誰もが笑って帰るカフェに

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▲ 40数年ぶりにUターンした和徳さんは、同級生と再会したエピソードを楽しそうに語る

 

――さまざまな方が訪れているかと思いますがお店を開いて嬉しかったことはありますか。

真弓さん:
夫は地元なので、同級生がたくさんいます。嬉しいサプライズもありました。

和徳さん:
高校卒業後、常陸大宮市を離れました。40数年ぶりに帰ってきたので、近所付き合いも代替わりしていて、分からなくなっていたんです。そんな中、何人もの同級生がお店に来てくれて再会することができました。
名前を名乗らずにお茶を飲んだ帰り際に「○○だよ。覚えてる?」と言うんです。さすがに50年ぶりの再会ともなると「あー、○○ちゃんか。すっかり変わったな。最初から言ってくれればいいのに。」なんていうこともあります。

真弓さん:
この前お店に来た女性も「江原くんがカフェを開くなんて意外だった」と笑っていたり、知らんぷりをしてご飯を食べて支払いをし帰った後、もう一度来て「○○だよ」とサプライズでお花を持ってきてくれた人もいました。
開業したことで、新しい出会いもあり、また懐かしい方と再会することもあります。
そのほか、ご年配の方々が「昔は喫茶店に行けなかったから、カウンター席に憧れがあるの。」とカウンターに座ってくれたり、クリームソーダを懐かしがって注文してくれたり、そういったことも嬉しいです。

 

誰もがほっとする、常陸大宮市の観光案内所になる

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▲ 真弓さんの幼馴染が手がけるガーデニング

 

――とても素敵なエピソードだと思います。オープンしたばかりですが、今後の夢などあれば教えてください。

真弓さん:
何よりもまず、来てくださった方がほっとする場所になれたらと思っています。「いばらきアグリCoラボ」のセミナーを受けて、ここを常陸大宮市の観光案内所のような場所にしていきたいとも思いました。
お店に来た方が、水郡線が通る風景も素敵だとおっしゃっていました。
今はまだ市内の方、隣の大子町や常陸太田市、水戸市の方が多いのですが、いずれ遠くから来た方、観光で来た方がお店に立ち寄ってくれたときに、「ここがおすすめです」と良いところをたくさん教えられるようになれたらいいと思います。

 

ナリ夢工房・江原真弓さん、和徳さん、成田明香里さんへのインタビューを終えて

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▲ 2022年6月2日(木)笑顔が絶えない、インタビュー取材の様子

 

真弓さんや皆さんへのインタビューで感じたことは、家族全員でお互いに助け合いながら、お店を盛り上げていきたいという気持ちが強いということ。一歩ずつ確実に進んでいらっしゃる姿は、常陸大宮市へ移住、更には、お店を構えたいと思っている方に夢と希望を与える存在だと思います。またそれと同じくらい「皆さんのおかげで」と腰の低い、皆さんの人柄が地域の方や同じ山方でお店を構えている方々からも愛される理由なのだと思いました。この場をお借りして、この度はお忙しいところ、インタビューを引き受けてくださり、ありがとうございました。

 

取材・文 常陸大宮市地域おこし協力隊 谷部 文香

 

「ナリ夢工房」店舗情報


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住所:茨城県常陸大宮市山方1112
電話番号:050-1284-7997
営業時間:11:30~19:00(土日祝~17:00)
定休日:月曜日・火曜日
X(旧Twitter) / Instagram
※2022年7月現在の情報です。

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移住者インタビュー リンク集

インタビュー動画

  • いばキラTV - Live Your Life in IBARAKI -

インタビュー記事

 

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  • 【更新日】2023年10月3日
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