6月18日、海外渡航歴のある茨城県在住者からライム病患者の発生が確認されました。茨城県内でのライム病患者の発生は平成29年9月以来、約8年ぶりです。
ライム病は、病原体を保有したマダニに咬まれることで感染する感染症で、症例の推定感染地域としては、国内では主に本州中部以北(特に北海道)であり、海外では主にアメリカ、欧州諸国が多いとされています。マダニは、春から秋にかけて活発に活動しますので、野山に入るときは肌の露出を少なくし、虫よけ剤を適宜使用するなど、マダニに咬まれないように注意してください。
ライム病とは
原 因
ライム病ボレリア(スピロへータと呼ばれる細菌の一種)
潜伏期間
3日~30日前後
症状
感染初期(第1期)
〇マダニ刺咬部を中心とした特徴的な遊走性紅斑を呈することが多い。インフルエンザ様症状(筋肉痛、関節痛、頭痛、発熱、悪寒、倦怠感など)を伴うこともある。
〇播種期(第2期)
病原体が全身に拡散し、皮膚症状、神経症状、心疾患、眼症状、関節炎、筋肉炎など多彩な症状が見られる。
〇慢性期(第3期)
感染から数カ月ないし数年後に、播種期の症状に加えて、重度の皮膚症状、関節炎などを示す。
※日本では第3期まで移行した症例の報告はない。
治 療
抗菌剤投与
感染経路
病原体を保有するマダニに咬まれることによって感染する。ヒトからヒトへの感染はないとされている。
感染予防
野山に入るときは、肌の露出を少なくし、虫よけ剤を適宜使用する。
マダニに咬まれたことに気が付いた場合には、無理に引き抜こうとせず速やかに医療機関(皮膚科など)で処置してもらう。