「市史」や「町史」、「村史」など、いわゆる自治体史と呼ばれる刊行物は、私たちが住む市町村の歴史や文化、自然環境等をまとめた書物です。私たちが住む土地の成り立ちや祖先たちの歩み、そして、様々な地域独自の宝物を記した貴重な資料であると同時に、後世へ伝え続けていくツールでもあります。
常陸大宮市域でも、かつて旧町村でそれぞれ自治体史が刊行されました。しかし、その多くは昭和50年代に刊行されたものであり、最新である『美和村史』の刊行からも25年近くが経過しています。この間、学問の分野では研究が進み、旧町村史が作られた時代では明らかになっていなかった事実や資料が発見されるとともに、従来の歴史観や評価が大きく変化しています。また、インターネット等によるグローバル化によって、市域という枠を越え、近隣市町村や県外地域との関係について、幅広い視野で物事を捉えることが近年では盛んに行われています。
『常陸大宮市史』では、旧町村史の成果を引き継ぎつつも、近年明らかとなった研究成果や資料を反映させながら、従来の自治体史では捉え切れなかった常陸大宮市の姿を記録します。
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■編さん方針について
・常陸大宮市史編さん基本方針 (平成28年3月)を参照
■市史編さんの体制
市史編さんの事業を円滑・効率的に推進するために、常陸大宮市史編さん審議会(以下 審議会)と常陸大宮市史編さん委員会(以下 委員会)を置き、教育委員会に市史編さん事務局を設けます。審議会は、市史編さんに関する基本方針等を定めるための諮問機関であり、委員会は市史に関する調査・執筆・編集などの具体的な実務に当たります。
(1)市史編さん審議会
審議会は、「常陸大宮市史編さん審議会条例」によって、学識経験者・一般市民及び市の職員の代表者で構成し、市長の諮問等に応じて会議を開催し答申等を行います。
→常陸大宮市史編さん審議会条例 を参照
(2)市史編さん委員会
委員会は、「常陸大宮市史編さん委員会設置要綱」によって専門知識を有する監修者と専門委員で構成し、専門部会を置いて、「常陸大宮市史編さん基本方針」を受け、年次計画に従って、調査・研究・執筆等を行います。
→常陸大宮市史編さん委員会設置要綱 を参照
※専門部会についてはこちら
(3)市史編さん事務局
本事業の事務局を教育委員会に設け、事業計画の立案・進行管理、審議会及び委員会等の開催及び議事録の作成、委員らとの連絡調整、他機関との連絡調整、関係団体との連携、刊行物の印刷校正及び出版、関係部署と連携しての古文書・行政資料・文化財等の所在・確認調査と資料収集並びに整理を行い、その他情報発信や教育普及、庶務・経理的な事務を所掌します。
■刊行物の構成
『常陸大宮市史』の構成は、本編である資料編・通史編・別編と、普及版及び各種調査報告書等とします。ただし、資・史料の収集状況等によって、それぞれの予定巻数を増減できるものとします。
【常陸大宮市史の構成】
刊行物等の名称 | 担当部会 | 備考 | ||
1 |
本
編 |
資料編1 考古 | 考古 | |
2 | 資料編2 古代・中世 | 古代・中世 | ||
3 | 資料編3・4 近世 | 近世 | ||
4 | 資料編5・6 近現代 | 近現代 | ||
5 | 通史編1・2 | 考古~近現代 | ||
6 | 別編1 民俗 | 民俗 | ||
7 | 別編2 自然 | 自然 | 動植物、地質で分冊 | |
8 | 普及版 | 全部会 | ||
9 | 各種調査報告書 | 全部会 | 必要に応じて刊行 | |
10 | 記録映像 | 全部会 | 必要に応じて作成 | |
11 | 常陸大宮市史研究 | 全部会 | 定期的に刊行 |