感染症発生動向調査事業に基づく、定点医療機関からの患者数の報告において、茨城県内の手足口病の報告数が第26週(6月24日から6月30日)に5.65となり、県内に「手足口病の流行警報」が発令されました。第28週(7月8日から7月14日)の報告数は、11.76と増加しており、今後もさらに感染が拡大する可能性がありますので、手洗い等の感染対策を行いましょう。
手足口病とは
口の中や手足などに水疱性の発疹が現れるウイルス感染症で、子どもを中心に主に夏に流行します。感染経路は、飛沫感染、接触感染、糞口感染(便の中に排泄されたウイルスが口に入って感染すること)が知られています。感染すると3から5日後に、手のひらや足の裏、口の中などに2から3ミリメートルの水泡性の発疹が現れます。発熱は3分の1にみられますが、高熱になることはあまりありません。一般的に軽症で、発疹は3から7日でかさぶたを残さず消失します。ごくまれに、髄膜炎や脳炎などの合併症がおこることもあります。
予防対策
有効なワクチンや発症を予防する薬はありません。一般的な感染対策は、石けんと流水による手洗いをしっかり行い、タオルの共有を避けましょう。また、感染している間や治った後しばらくの間は、便の中にウイルスが排出されるので、トイレやおむつ交換の後の手洗いは徹底しましょう。